2011年8月3日水曜日
福岡伸一著 『動的平衡』
8月に入り3日目。
ここ数日の東京は暑さも落ち着き――、しまうまも安堵しています。
日記を書こう、書こうと思いながら――、月・火バタバタしてしまい、家に帰るともうそのような気力は一切
残っておらずに枯渇…、
今日は少しエネルギーが残っているので、書いておこうと思います。
■ ■ ■
今日は珍しく――、本についてです。
福岡伸一先生の『動的平衡』――。
2009年に出版された本です。
きっかけはふたつあって――、早く帰途に着いた時に耳にする、J-Waveのソトコトの小黒一三さんの番組
で時々引用されていたコトと――、
先日、片平秀貴先生のツイートの中に、この本のフレーズで興味深い文の引用があったからです。
早速、アマゾンで購入。
■ ■
こういう領域の本ではベストセラーの本ですが、やー、もっと早く出会ってれば良かった(後悔)!
この本に先立つ2007年、福岡先生は講談社現代新書から『生物と無生物のあいだ』を上梓。
雑誌ソトコトでの連載等をベースに、この本を書いておられます。
先の片平先生のツイートに引用されていたのは「何故?歳を取ると、時間が過ぎるのが速いのか」――、
むむむ、切実な問いです。
福岡先生は、人間に与えられる――、例えば24時間という時間的な物量はどの年齢にも公平だが、歳を
重ねる毎に新陳代謝が遅くなる為に、新陳代謝の活発な子供にとっては、一日が経つのがゆっくりである
一方――、大人は新陳代謝がゆっくりゆっくりで体感は遅く過ぎるのに、時間は子供たち同様のペースで
過ぎるので、時間経過が速く感じる――、というもの。
■ つまり実際の時間経過に、自分の生命の回転速度がついていけていない――、そういうことなのである
(P45)
なるほどー!(合点)
この本の内容は本当に素晴らしく――、
■ 食べ物に含まれる分子が瞬く間に身体の構成成分となり、また次の瞬間には身体の外へ抜け出してい
くことを見出し、そのような分子の流れこそが “生きていること” だとシェーンハイマーは明らかにしたの
である(P34)
■ “人間の記憶” とは、脳のどこかにビデオテープのようなモノが古い順に並んでいるのではなく、「想起し
た瞬間に作りだされている何ものか」なのである(P36)
それから――、
■ 人間は考える “管”である――、というくだり(P72)や、
■ 生命活動とはアミノ酸の並べ替え(P74)というくだりも興味深く、
――合成と分解との平衡状態を保つことによってのみ、声明は環境に適応するよう自分自身の状態を調
節することができる。これは正に「生きている」ということと同義語である(P75)
■ ES細胞とがん細胞のくだり(P155) 等々
しまうまのような全く生物科学の門外漢でも、凄く興味を持って読むことが出来ました。
改めて――、今 “生あること”への神秘を感じた次第です・・・
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