2012年6月13日水曜日

『森繁久彌と向田邦子展』――日本橋三越



昨日に引き続き、今日も寒い一日でしたね…
先ほどの天気予報では、明日は暑いそうですよ。
この気温のUP & DOWNが体調を崩す原因なので、互いに気をつけましょうね。
■ ■ ■ ■ ■

今日は予てから行きたかった、『森繁久彌と向田邦子展――国民的名優と直木賞作家の縁』を
観に行きました。
日本橋三越は、小売業として健全な19時閉店なので(このご時世、相当正しいと思う)、仕事
の後に猛ダッシュ(笑)!
最終入場までほんの数分ではありますが、微妙に間に合わなかったために無理矢理入れて
頂くハメに(閉店時間に大いに賛同するものの、見事なる滑り込みアウト!すみませぬ・詫)。

以前、世田谷文学館で開催された『向田邦子展』も観に行きました。
「えーっと、あれはいつ?だったっけ?」とググってみたら、な、な、何と!2007年の出来事。
5年も前じゃないかーwww
この時間経過のスピードは、相当拙い(汗)...

今回の展示は、向田邦子に影響を与えた人間関係の中でも、特に彼女のプロフェッショナルと
しての道を授けたとも言える森繁久彌にフォーカス。
勿論、向田邦子の...、それが生まれ持った才能なのか、否、努力の賜物なのか、しまうまには
分からないけれど…、
や、でも喩え無名に近かったとしても、森繁久彌のような人物のお眼鏡に適うというか、彼の
審美眼にフックする...、というのは彼女の生まれ持った才能とそれまでの努力が掛け合わさっ
た実力だと思うし、彼との出会いが、その後の彼女の運命を決めてしまった...、そう言ってい
いのだと、今日の展示を観て思いました。

会場は決して広くはありませんが、幾つか心に残ったモノがありました。
ひとつは、毎回、ドラマ『だいこんの花』の冒頭でナレーションで放送されたという...
――人知れず     忘れられた茎に咲き    
                       人知れず     こぼれ散り     細かな    白いだいこんの花――

また森繁久彌が、航空機事故で不慮の死を遂げた向田邦子の墓碑に寄せた...
――花ひらき     はな香る     花こぼれ     なほ薫る――

そして、愛らしいのは、フライヤーにもあったこの写真☝の色紙…
――さよならと    いったのにふんと云って行ってしまった    
         あの辺でふりかえると思ったのに     それもしないで――

というモノ。
見事なお魚の絵もあって、立派な色紙なのに…、よぉーく見ると左下にカタカナで“クソ”と書い
てある~!!!
クソですよ、クソ(驚)!やー、ビックリ(笑)。
だし、この文面から察するに、森繁久彌を以ってしても、帰り道、自宅近くまで見送ろうとした
向田邦子は、
「あ、じゃぁ、ここで(プイッ!)」といなくなってしまったということなんでしょうね(その
場面に思いを馳せる・笑)。

この“クソ”には、しまうまもノックダウン(笑)!
色紙はフライヤーにも載るくらいだけれど、流石に、最後のこの一言は記載が無いもの。
やー、凄いわ(笑)...

あ、あと直木賞受賞のお祝いの会(1980年10月13日)の時の向田さんのスピーチは本当にググ
ッ!と来て、涙が出ました...


※6月18日迄、日本橋三越で開催中。

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