2011年12月4日日曜日

『中原淳一の少女雑誌 “ひまわり”展』――弥生美術館



今日はとても素晴らしいお天気でした!
お洗濯も快調(嬉)ー!

とは言え、懸案の蕁麻疹は残念ながら進展なく――、以前処方してもらった漢方もあと3日分で
終了(汗)。
いよいよ明日は皮膚科にいかねば――、という段(覚悟)。
でも興味深いのは、患部が腕とか足とか背中とか、時間によって移動する――、という事実。
ビックリ(笑)!
掻かないように蕁麻疹を擦りながら――、同時に一体、この小さな突起たちは何を主張したい?
と思っているんだろう――、って呑気に思ったり(呆)。
ま、ま、そんなことを考えていても意味が無いので、先ほど気分転換に小さな展覧会を観に行き
ました。
■ ■ ■

戦後の少女雑誌として君臨した『ひまわり』『それいゆ』の創業者、中原淳一の個展です。
一度、行ってみたいと思っていた弥生美術館にて。
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/

元々弁護士でいらした鹿野琢見(かの・たくみ)さんが、1984年に設立されたプライベート美術館。
彼が傾倒した明治末から戦後に懸けて活躍したイラストレーター高畠華宵のコレクション他、
27,000点も保有されているとのこと(驚)――、故人である鹿野さんがこの蒐集にどれだけの情熱
を傾けておられたのか――、本当に凄いなぁと。
またコレクションされた竹久夢二を展示する為に1990年には、同敷地に新たに美術館を。
■ ■ 

今日の中原淳一の展示には、小さなスペースながらも、幾つもの珠玉の言葉との出会いがあり
ました。

【個性】
個性を生かすことは、簡単に言えばその人らしくあることです。
その人自身が持った特性に依って、他の人に新しい世界を展(ひら)いてやることです。
決して変人を装ったり、間違った自我を押し通して、自分は個性が強いなどと自分ひとりで満足せ
ずに、個性もまた他人のためにあるものだと深く考えて下さい。
(1947年6月号)

【思い出】
その時代を真剣に注意深く生活した賜物である。

【美しくなるということ】
美しくなるということは、他の人たちに美しいと認めてもらうことだと思ってはいけません。
自分が美しくなると言うのは、皆の気持ちをよくさせること、つまり自分のみにいい所を人に見せ
て不愉快にさせてはいけないという心がけです。

【貴女が美しく見える服】
貴女が一番美しく見える服は、貴女が一番立派な服を着た時ではなくて、貴女が一番美しい心
を持っている時。

中原さんは完璧主義者で――、初期は上手く行っていた『ひまわり』も、徐々に内部の軋轢――、
特に誌面作りにおいて独断だった、中原さんとスタッフとの対立が元で終焉を迎えることになりま
す。
それでもこの雑誌に結集した芸術家たち(中には連載に川端康成の名も)――、少女たちの健や
かな成長を願い『みだしなみせくしょん』というコーナーや、部屋の使い方、文学・芸術・オペラ等
を紹介するコーナーがあったり――、英語の詩を紹介する対訳のコーナーがあったり――、
戦後の混沌とした時代に――、少女たちの健やかな成長を雑誌を通して成し遂げようとした中原
さんの軌跡を見て取ることが出来ました。

会期は12月25日迄。
今回初めて足を運んでみて――、個人美術館の運営の難しさも、僭越ながら――、そこはかとなく
感じました。
ご興味合うことも勿論、一個人の方がここまでの情熱を傾けた軌跡に興味を持って頂けるようでし
たら、是非。

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