2012年4月14日土曜日
新潮文庫『菊次郎とさき』――ビート たけし
そして、展覧会場を出た左側に現代美術館同様、nadiff のミュージアム・ショップがありま
した。どんな美術館に足を運んでも、必ず覗くミュージアム・ショップ。
今日はいろいろ見ながら――、
あ、ただ引っ越しを断念したしまうま――、もうどうやっても、これ以上、モノを増やす訳に
は絶対に!いかず(しかと!涙)…
カタログも凄ーく欲しかったけれど――、それは諦め、缶バッチにしようか――、色々悩んだ
挙句、興味を持ったのが、北野さん関連の書籍でした。
書籍は円形のテーブルに展開されていて――、しまうま、中をパラパラと見るコト、二周…、
今日はこの本を買いました。
新潮文庫の『菊次郎とさき』(写真☝)。
短編3編と兄の大さんによる“あとがき”による全134頁。
初版は2001年――、以降、2007年迄に12刷を数えているベストセラー。
しまうま、一気に!読み終えてしまいました。
彼がどんな家庭環境にあったのか――、については、以前にも出版された本で知っていまし
たし――、この本の内容はそれとオーバーラップしている部分も多かったのですが、あれか
ら自分も齢を重ね、同じ内容でも自分自身の心情に大きな変化があって、母との葛藤や――、
でもそれは本当は“葛藤”という名の――、“愛情”の表裏一体の軌跡だったのだということ等、
この母――、(兄弟の方々は極めて否定的でしたが)この父にしての北野さんだったのだな
ぁ…、と。
彼は、
――人間が子供から大人になったかどうかは、親に対しての感情の持ち方で決まるんじゃな
いか。おいらはそう思っている。
父親や母親を見て「可哀相だな」「大変だったんだろうな」と思えるようになっら、そ
こで大人への第一歩を踏み出したのであり、幾つになっても「オヤジは許せねぇ」など
と言っているようではまだガキだと思う――
そう書いておられるのですが(94頁)、現実、親子の関係というのは、どんな家庭でも、物
語に書くような一朝一夕には中々いかない、難しい問題を、それぞれ孕んでいるんだろう…、
と思います。
今日、展覧会を観て手にした本――、自分が目にしたものと、深い深いところでの繋がりを
感じざるを得ません…
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